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田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

秋篠宮家が学習院に見切り…悠仁さま筑附高ご進学でいよいよ鮮明に

公開日: 更新日:

「予想していたとはいえ、正直、失望している」

 落胆の色を隠せないのは学習院大学の文系の教授。秋篠宮家の長男・悠仁さまが筑波大学附属高校への進学を決め、一縷の望みは完全に断たれた。

「悠仁さまがこれまで通われていたお茶の水女子大学附属は高校では男子を受け入れていないので、学習院に来てもらえるかもしれないという淡い期待があったのです。他の学校に比べ、皇族受け入れの態勢がとりやすいという長所もある。けれどこれまでの経緯を思い起こすと、やはりそれは幻想にすぎなかった」

 学習院関係者はずっと、悠仁さまの去就にやきもきしてきた。最初のつまづきは幼稚園。多くの関係者は「学習院幼稚園(2年保育)に入るのは既定路線」と信じて疑わなかった。だが、ふたを開けてみれば、秋篠宮家が選んだのは3年保育のお茶の水女子大学附属幼稚園だった。悠仁さまに早いうちから同世代と触れ合う機会をつくるべきだと、秋篠宮夫妻は考えていると伝えられた。

 それでも、小学校からは学習院に来るに違いないと関係者たちは思い込んでいた。幼稚園については、お茶の水女子大附属にしても学習院にしても徒歩で通える距離ではなく、車での送迎が必要になる。しかし、小学校は学習院のほうが圧倒的に近い。秋篠宮邸のある赤坂御用地からは目と鼻の先なのだ。にもかかわらず、期待は裏切られた。

秋篠宮さまはなぜ学習院と距離を置いたのか

「この段階で、学習院は避けようという秋篠宮(文仁親王)さまのお考えがはっきりしたのだと思います」と元宮内庁担当記者は話す。それにしてもなぜ、秋篠宮さまは学習院を敬遠したのだろうか。ご自身は幼稚園から大学まで18年間、学習院での学園生活を謳歌してきた。初等科(小学校)では、のちに妹・清子さんの夫となる黒田慶樹さんという親友をつくっている。大学では、伴侶となる1年後輩の紀子さまと出会った。

「次男という気楽さもあって、かなり早い時期から那須の御用邸の周辺だけでなく、軽井沢の街中でも黄色いフォルクスワーゲンを乗り回すなど、気ままに振る舞っていました。自由を知っているぶん、逆に学習院では窮屈さを感じていたようです。皇室ということで腫れ物に触るような対応をされては、悠仁さまの成長にもプラスにならないと考えたのでしょう」(元記者)

 さらに、学習院関係者を震撼させる出来事が起こる。

「秋篠宮家が学習院長を出禁にしたという記事が『週刊文春』(19年6月20日号)に載り、騒然となりました」と振り返るのは、学習院の同窓組織「桜友会」の理事。秋篠宮さまが宮務主管を通して、学習院トップの内藤正孝院長(当時)にもう来ないでほしいと通告したというのだ。内藤氏はたびたび、学習院の状況を報告しに、秋篠宮家を訪れていた。

「さすがにこんなことはありえないと思ったのですが、関係各所にたずねてみると、どうもほぼ事実らしい。ショックでした」(理事)

 秋篠宮さまが学習院長に最後通牒をつきつけたのは記事の前年の18年のこと。学習院との縁切り宣言に等しかった。そして今回、悠仁さまが筑附に合格し、「大学から学習院という選択肢もほぼ消滅した」(元記者)と見られている。

 現在、徳仁天皇の長女愛子さまが大学に在学中だが、今後、皇室と学習院の関係が一気に薄れていくのは避けられそうにない。

(文=田中幾太郎/ジャーナリスト・「名門校の真実」の著者)

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