「マイナ保険証」利用促進へ“暗証番号なし”マイナカード導入の悪あがき…カード・紙が4枚並存
デジタル化もへったくれもなくなってきた。
総務省が来月中にも、暗証番号が不要なマイナンバーカードを導入する方向で検討している。当初は、主に暗証番号の設定・管理に不安を抱える高齢者や認知症患者らを想定していたが、希望者全員に対象を拡大するという。
マイナカードを保険証として利用する際、カードリーダーによる顔認証もしくは暗証番号の入力が求められる。暗証番号の設定・管理に対する不安に応えるため、総務省は今年7月、11月にも「暗証番号なしカード」を導入する方針を示していた。
暗証番号なしカードでは、「マイナポータル」の閲覧やコンビニでの住民票交付などのサービスは受けられない。用途は、本人確認かマイナ保険証としての利用に限られる。すでに交付済みのカードでも、暗証番号なしに切り替えられるようにするという。
政府の狙いは、カードの普及とマイナ保険証の利用促進。「暗証番号なし」を希望者全員に認めるのは、現在4.49%にとどまっているマイナ保険証の利用率を押し上げたい悪あがきだ。