8歳の子どもを自宅に2週間置き去り…逮捕された母親はどんな罪に?
母親が交際相手の家に滞在していたおよそ2週間の間、当時8歳(小学3年生)の息子を自宅に置き去りにしたとして、保護責任者遺棄の疑いで、平塚市の母親(25)が逮捕された事件がありました。
アパートの隣の住人から「隣の部屋の子どもが『ママが帰ってこない』と言っている」と110番通報があり、犯行が発覚しました。
男の子には他に虐待を受けた形跡はなく、2週間の間、1人でいた際は家にあったレトルト食品やカップ麺などを食べて生活していたため、健康状態に問題はなかったということですが、今回の場合、母親はどんな罪になるのでしょうか。
今回のように、幼い子どもを長期間にわたり放置することは、「児童虐待」として法律上禁止されています。暴行などの積極的に子どもを害す虐待行為でなくとも、場合によっては、刑事上の責任を負うことがあります。
例えば、保護者である親が、子どもの健康や命に危険があるような態様で、自宅などに子どもを長期間放置して立ち去った場合には、保護責任者遺棄罪として、3月以上5年以下の懲役刑に処せられる可能性があります。さらに、その放置行為が原因でその子どもが病気やケガなどの傷害を負ったり、死亡した場合には、保護責任者遺棄致死傷罪として、傷害の場合には3月以上15年以下の懲役刑に、死亡した場合には3年以上の有期懲役刑に処せられることがあります。