年金生活者にとってはあまり好ましくないが…「金利がつく世界」が間もなくやってくる
しかし、今年の春、いよいよその政策に終止符が打たれようとしている。「金利がつく世界」に戻ろうとしているのだ。そのための条件となっているのが、物価がゆっくりと上がり続けること。そして労働者の賃金が上がることである。
<賃金が上がる↓人々がモノを買う↓物価が上がる↓企業が儲かる↓賃金が上がる>
こういう「好循環」に突入すればよいのである。
現時点では、「その可能性は高い」といえるだろう。賃上げ交渉である「春闘」で企業側がOKと言えば、日銀がいよいよ「利上げ」に動き始めることになる。
でも、年金生活者にとって、物価が上がることは、あまり好ましいことではない。金利が増えても、それ以上にモノの値段が上がってしまえば、「実質的な購買力」が落ちてしまうからだ。
あと、気になるのは日銀の「利上げ」が、為替市場で円高を招くこと。これによって国内輸出企業の収益が悪化すれば、景気に水を差すかもしれない。
日銀がせっかく「重い腰」を上げても、すぐに「ぎっくり腰」になってしまうということ。
もし、そうなったら、日本経済は重症病棟へ行くことになるだろう。もちろんシニア層も一緒になって、しばらく起き上がれそうもない。