「角島大橋」が映画・CMのロケ地になる魅力は何? 八千代エンジニヤリングに聞いた
映画「四日間の奇蹟」の舞台となり、日本一美しいと話題の山口県下関市の角島大橋(つのしまおおはし)。テレビやCMのロケ地としても有名で、年間100万人が訪れる人気スポットだ。2000年開通、離島を結ぶ全長1780メートルのこの橋を手掛けたのは、東京・台東区にある八千代エンジニヤリング。
ではなぜ、ここまで有名なスポットになったのか?
「一般的に大型の橋梁(きょうりょう)で知名度が高いのは斜張橋などの吊り橋形式(横浜ベイブリッジなど)が多いですが、角島大橋の場合は角島と本土を渡る絶景を(橋げたやケーブルなどで)遮ることなく楽しめるということだと思います。沖縄にも負けない美しいコバルトブルーの海の絶景を最大限邪魔をしない橋梁のデザインがその人気を博しているのだと思います」(八千代エンジニヤリング担当者)
架橋にあたり苦労したことも多かったという。
「日本海は気象が厳しく、1年のうち約半分(冬の期間)は海上での工事ができないことから、プレキャスト工法と呼ばれる陸上で分割してパーツをつくり、海上で組み立てる方法を実施しました。当時、この工法は国内でも事例が少なく、多くの建設関係者が視察に来たほど。この工法により工事着工から7年という短期間での完成が実現できました」(担当者)