円安と異常気象で現実味を帯びる「茶碗1杯のごはん、じゃがいも2個、ぬか漬け1皿」の朝食
■岸田首相は「いま日本においては30年ぶりに経済の明るい兆し」と投稿
農林水産省作成のパンフレット『いちばん身近な「食べもの」の話』には、「食べものの輸入は突然、止まることがあります」として、その要因について「冷夏などの異常気象」「作物の不作」「輸出国で価格高騰」などを挙げている。
まさに今の「異常気象」と「価格高騰」なのだが、注目は「不測時の食料安全保障マニュアル」と題し、仮に輸入食料がストップした場合に国内で自給できる食料を使ったメニュー(1日1人当たり)の例だ。
それによると、「朝食」は「茶碗1杯のごはん=75グラム、じゃがいも2個=300グラム、ぬか漬け1皿」、「昼食」は「焼き芋2本=さつまいも200グラム、じゃがいも1個=150グラム、リンゴ4分の1=50グラム」、「夕食」は「茶碗1杯のごはん=75グラム、焼き芋1本=さつまいも100グラム、焼き魚の切り身=84グラム」。これに「2日に1杯のうどん」「2日に1杯の味噌汁」「3日に2パックの納豆」……などとあるのだが、こんな事態になったら最悪ではないか。
政府、日銀は円安を傍観せず、総力を挙げて対策に取り組んでほしいが、肝心の司令塔である岸田文雄首相(66)は自身のXで、《いま日本においては30年ぶりに経済の明るい兆しが出てきました》などと投稿していたから、不安を覚える国民は少なくないだろう。