小池都知事3選の“不安材料”は田母神俊雄氏の出馬と維新の出方…最悪「100万票」がパーに?
田母神俊雄はもう「過去の人」だが…
ここからどこまで浮動票を上積みできるか、または基礎票の下振れを避けるかが、勝敗を左右しそうだが、小池都知事には不安材料がつきまとう。
まず田母神俊雄・元航空幕僚長の出馬だ。田母神氏は14年の都知事選で約61万票を獲得したが、公選法違反罪(運動員買収)に問われ、18年に有罪判決が確定。昨年まで5年の公民権停止処分を受けていた。もはや「過去の人」で「日本軍復活」や「大麻解禁」を公約に掲げるが、それでも出馬会見で本人が「自民党も候補者を出せないなら保守系都民が投票する人がいない」と語った通り、保守系を中心に小池都知事の票を奪いかねない。
「静岡県知事選では裏金事件の逆風により、自民支持層の3割が対立候補に投票していた。前回参院選の自民2候補は計154万票。2~3割弱を田母神氏に食われれば、小池都知事の基礎票から30万~40万票が流れる計算です」(都政関係者)
次は日本維新の会の出方だ。前回都知事選で推薦候補が約61万票を、前回参院選では公認候補が約53万票を獲得。全国政党化を目指し、独自候補の擁立を模索しているが、現在も難航中だ。
「擁立を見送れば、維新票の多くは蓮舫氏よりも、支持層の重なる小池知事に流れるでしょう。票の上積みを期待してか、小池知事サイドが水面下で維新側と接触するなど、連携を探る動きもあるようです。ただ、物別れに終わり、維新が候補者を立てればアテ込んだ50万~60万票がパーです」(永田町関係者)
最悪の場合、小池都知事は100万票近くを失いかねない。田母神氏と維新に苦しめられる女帝である。