マイナカード利用ゴリ押しのえげつなさ…医療機関への一時金倍増、携帯契約まで“人質”に
もはやゴリ押しの上を行く強権ぶりだ。厚労省は20日、12月2日に予定している現行の健康保険証廃止に向け、マイナカードの利用促進の一環として利用率を増やした医療機関に支給する一時金を倍増する方針を固めた。さらに当初5~7月末だった「利用促進強化月間」を8月末まで延長するという。
現時点の一時金は最大で病院が20万円、診療所や薬局が10万円。それが倍になるのだから、先月時点で利用率7%台にとどまるマイナ保険証を何としてでも使わせたい厚労省のやり口たるや、えげつないにも程がある。
現行の保険証の存続を訴える全国保険医団体連合会(保団連)事務局次長の本並省吾氏がこう言う。
「病院や薬局でマイナ保険証への切り替えを呼びかけるために厚労省がつくった『台本』が原因で、患者が『マイナ保険証しか使えない』と誤解する事例が発生しています。厚労省は窓口説明の不備のせいにしていますが、一時金を倍増したら、『早くマイナ保険証をつくらないと大変ですよ』といった詐術が一層はびこるのではないか」