治療中にパニックになるペットも…防ぐには飼い主の付き添いが効果的
この連載の読者さんは定期的に動物病院にかかっていると思いますが、中には去勢や避妊の手術を受けてから疎遠になる飼い主さんもいます。自宅でおかしなそぶりを見せなければ、それでよいかもしれませんが、問題は体に異変があって受診したときです。病院に慣れていないため、パニックを起こすことがあるのです。
ペットが病院でパニックになったとき、飼い主さんがそばで処置などを見守っていると、落ち着きを取り戻し、スムーズに処置ができるようになることは少なくありません。「そんなことは当たり前」と思われるかもしれませんが、そうでもないのです。
■飼い主に処置や手術を見せない病院も
私の推察では、企業病院や見習い獣医師が多く在籍する病院などでは、飼い主さんに処置や手術の様子を見せない傾向が強いと思います。経験の浅い若手にとって、飼い主さんの目線はプレッシャーで、新人教育の意味はあるでしょう。
逆に経験豊富な精鋭ぞろいだと、卓越した技術が流出するのを嫌って、治療するシーンを見せないのかもしれません。いずれも、理屈は通りますが、そんな病院の中には飼い主さんに処置や治療の内容を説明しないこともあるようです。これはよくありません。