著者のコラム一覧
姫田小夏ジャーナリスト

中国・アジアを身近に捉える取材に取り組む。中国ウオッチは25年超、中国滞在経験も長い。アジア・ビズ・フォーラム主宰。日刊ゲンダイでの連載などをもとに「ポストコロナと中国の世界観 」(集広舎)。

新規開発バブルで潤うのは外部参入企業やコンサルばかり…小規模零細には出る幕なしか

公開日: 更新日:

 今月1日、全国の「路線価」の最新版が公表された。岐阜県高山市内の路線価は、観光需要の高まりを背景に前年比17.8%の上昇率で全国4位。そんな高山市街地の商店街では、廃業した店舗を更地にして駐車場としている光景があちこちで目に付いた。水面下で、不動産業者が土地所有者に“廃業のメリット”をささやいている可能性もなくはない。

 同市東部の「奥飛騨温泉郷」の平湯温泉では、300台の駐車場の増設計画が進められている。高山市が策定した奥飛騨温泉郷を活性化させる構想がバックボーンにあるのだが、平湯にはすでに800台超の既存の駐車場がある。これには「満車になる見通しも立たないのに、多くの木を切り倒してまでやる必要があるのか」とする声も上がっている。

 岐阜県の東隣である長野県はどうか。「リスト サザビーズ インターナショナル リアルティ」の調査によれば、昨年、軽井沢の別荘地取引件数は前年比で2.6倍になった。コロナ禍のリモート需要などが別荘価格を“1億円超え”に引き上げ、不動産取引も活発化しているようだ。避暑地で知られる軽井沢にはインバウンド客も多く、新たなホテルの開業や大手資本による商業施設の計画も浮上する。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 暮らしのアクセスランキング

  1. 1

    自民58議席減・自公で過半数割れの衝撃!政治評論家・野上忠興氏が予想【表あり】=衆院選公示

  2. 2

    二階俊博Jr.vs世耕弘成前参院幹事長…和歌山2区で「裏金」同士の醜悪すぎる罵り合戦【総選挙ルポ】

  3. 3

    これが裏金議員50人の選挙区だ! 焦る石破自民「非公認」「比例重複なし」に方針転換も戦況悪化は加速【一覧表あり】

  4. 4

    萩生田光一候補は裏金と旧統一教会で「東京24区」背水の陣なのに…嫌韓の櫻井よしこ氏が“援軍”に?

  5. 5

    維新大ピンチ!馬場&吉村コンビでも「動員力」ガタ落ち…街頭演説は聴衆わずか10人の“激寒”

  1. 6

    杉田水脈氏は参院“鞍替え”出馬か? 衆院選辞退でも「差別発言」「裏金事件」の反省ナシ

  2. 7

    教団とズブズブ自民党・萩生田光一ついに落選危機…最強刺客“統一教会キラー”が東京24区に参戦

  3. 8

    自民裏金議員「落選濃厚」20人リスト…非公認6人+比例重複なし14人が“ドボン”の瀬戸際

  4. 9

    杉田水脈氏は最初から参院選狙い? 衆院選不出馬の裏で囁かれる“就活”のえげつなさ

  5. 10

    「カネさえあれば…」はもう古い! 今どきの女性が絶対譲れない“結婚の条件”

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神“強制終了”は「事実上の解任」…体調不良で異例の退任会見ナシなど誰も信じない

  2. 2

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  3. 3

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  4. 4

    藤川阪神はヘッド&二軍監督の組閣難航で多難すぎる船出…鳥谷敬氏や赤星憲広氏の招聘は絶望的

  5. 5

    佐々木朗希はトミー・ジョン手術へまっしぐら…メジャースカウトが看破した160キロ右腕の“キズ”

  1. 6

    大谷を苦しめる「ダルビッシュの亡霊」…メッツのデータ分析班が配球パクって徹底対策

  2. 7

    中日・井上新監督が抱える「中田翔」というジレンマ…復活に期待も世代交代の障害になりかねない

  3. 8

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  4. 9

    ソフトバンク 投手陣「夏バテ」でポストシーズンに一抹の不安…元凶はデータ至上主義のフロントか

  5. 10

    二階俊博Jr.vs世耕弘成前参院幹事長…和歌山2区で「裏金」同士の醜悪すぎる罵り合戦【総選挙ルポ】