地震から7カ月以上。遅々として復興が進まない能登半島の現状でわかった政府の“棄民政策”
屋根が壊れ、覆っているブルーシートが劣化し始め、雨漏りがする
そもそも発生当時から「一人でも多くの命を救う」という気概が感じられなかった。災害があれば誰よりも早く駆け付けるれいわ新選組代表の山本太郎氏を批判し、「ボランティアに行くな」というキャンペーン。与党2党と野党4党の党首が被災地に行かない協定を結び、その写真は被災地から遠く離れた東京で全員防災服を着ているという訳のわからぬものだった。そのおかげでボランティアの行動は確実に遅れた。現在も山本太郎氏は現地入りし、SNSや国会でその窮状と支援を訴えている。
屋根が壊れ、覆っているブルーシートが劣化し始め、雨漏りがする。濡れた屋内ではカビが発生する。劣悪な環境だ。支援された金額では業者が雇えない。仕方なくNPO法人がやっているが、なぜ国がやらないのか。
仮設住宅も4畳半しか空いていなければ家族全員入れない。仕方なくおばあちゃんだけ申請するが、その後広い所が空いても移れない。申請は1回しか許されないからだ。
山本氏はこういう点を改善してくれと訴えている。
これはやはり棄民政策である。これからは災害だろうが貧困だろうが、政府はもう国民を助けないのだ。
この夏休み、ひとり親家庭の子の34%が貧困で1日2食以下だという。
我々は完全に棄てられる前に、この政府を棄てなければならない。
(ラサール石井/タレント)