厚労省が職員9万人を対象に「マイナ保険証アンケート」の愚策…エグすぎる質問事項の“大きなお世話”
散々これまで指摘されているように、マイナ保険証の取得・利用は本来、任意である。国家公務員も例外ではないが、回答者の家族をひっくるめて利用状況を聞き出すなんて職員への“圧力”以外の何物でもない。保険証廃止の撤回を訴える全国保険医団体連合会(保団連)事務局次長の本並省吾氏が皮肉交じりに言う。
「医療保険制度を所管する厚労省が職員に『なぜ現行の保険証を使うのか』と尋ねること自体、愚問です。模範解答は『一国民の権利として公的医療保険制度をスムーズに利用するため』でしょうね」
政府は5月から7月をマイナ保険証の利用促進月間に位置付け、医療機関や薬局にカネをばらまく禁じ手を使ってまで利用率向上に邁進してきた。いまだ利用率1割の惨状なのは、医療現場と患者にとってメリットがないに等しいからだ。
医療情報サイト「エムスリー」が今月16~20日、会員の医療従事者2136人を対象に「従来の健康保険証からマイナ保険証への移行を評価するか」を聞いたところ、開業医のうち約5割が「まったく評価しない」、約3割が「あまり評価しない」という散々な結果だった。