四面楚歌なのに辞任拒否…斎藤元彦兵庫県知事「逃げない理屈」を考えてみた
斎藤元彦兵庫県知事(46)はなぜ辞めないのだろうか。
総裁選を凌駕する注目を集め、メディア、兵庫県民、日本中から「知事失格」という批判を受け、斎藤の疑惑を追及する百条委員会ができ、自民党、遅ればせながら日本維新の会までが不信任決議に賛成する事態になっている。まさに四面楚歌だが、「県政を引き続き進めていく」と辞職を真っ向から否定している。
この「なぜ」を考えるためには今のメディアスクラム報道を脇に置く必要がある。なぜなら、メディアというのは追及することには情熱を燃やすが、相手側に立ってものを考えるという習性がないからである。
斎藤側からすればこの“騒動”がどう見えるのだろうか? 批判は覚悟のうえで、私は斎藤を“ほめ殺し”してみたいと思う。
発端になった告発文書について。西播磨元県民局長は、斎藤による職員へのパワハラ、企業へのおねだりなど7項目にわたる“疑惑”を記している。だが、これを県庁内の保護法に基づいた公益通報窓口を使わず、3月12日に匿名で一部の県議や報道機関に配布していた(斎藤に関する疑惑は3点。あとは片山安孝副知事3点、県幹部らが1点である)。