会計責任者の初公判尻目に安倍派は3分裂 「数は力」の論理で裏金議員せっせと“新派閥”づくり
背後にチラつく森喜朗元首相の影
安倍派の参院議員グループ「清風会」を仕切っていた世耕氏の離党を受け、同グループに所属していた約40人は「大将の復権」を様子見しつつ態度を保留しているという。安倍派の衆院議員約60人をめぐり、萩生田氏と福田氏は“議員争奪戦”を繰り広げているようだ。
「福田さんは当選4回ながら、すでに将来の総理候補との呼び声も高く、4回生以下の若手議員を中心に支持を集めているといいます。一方、萩生田さんのグループは萩生田さんに近い大西英男衆院議員と、佐々木紀衆院議員が中心となって勧誘に力を入れているようです」(前出の関係者)
佐々木氏は石川2区選出で、安倍派を牛耳ってきた森元首相の後釜。森は5人衆の中でもことのほか、萩生田氏を気にかけていただけに、萩生田グループの後ろには、今なおキングメーカー気取りの森喜朗元首相の影がチラつく。
「5人衆の中で萩生田さんは離党勧告や党員資格停止の処分を免れた。自分以外の4人が身動きを取れないうちに、森さんの威を借りて勢力を拡大する魂胆なのでしょう」(別の自民党関係者)
表では「国民の政治不信を払拭する」とか言いながら裏では「数は力」、旧態依然の派閥の論理にしがみつく浅ましさ。政治不信は強まるばかりである。