著者のコラム一覧
小林佳樹金融ジャーナリスト

銀行・証券・保険業界などの金融界を40年近く取材するベテラン記者。政界・官界・民間企業のトライアングルを取材の基盤にしている。神出鬼没が身上で、親密な政治家からは「服部半蔵」と呼ばれている。本人はアカデミックな「マクロ経済」を論じたいのだが、周囲から期待されているのはディープな「裏話」であることに悩んで40年が経過してしまった。アナリスト崩れである。

エネオスHD新社長はナルシスト?初の東燃ゼネラル出身“下剋上”トップ人事に日石組からは不満が

公開日: 更新日:

 セクハラで辞任した杉森氏、斉藤氏とも旧日石出身者で、杉森氏は販売・勤労畑、斉藤氏も販売畑の営業上がりだ。一方、宮田氏と山口氏はともに理系出身の技術者。宮田氏は東京工業大学大学院で原子力工学を専攻し、1990年に東燃に入社。和歌山や川崎の工場長を歴任してきた製造畑の人物だ。また、山口氏は、94年東大大学院化学工学修士修了で、三菱石油入社組。「出身母体は違うが、ともに理系出身で、宮田氏は東大卒の山口氏を買っていた」(メガバンク幹部)という。

■合理的な製油所再編は評価されたが…

「労働組合や特約店と酒を酌みかわし、親交を深めるのが役員への近道」という、泥くさい日石と違い、宮田氏は、外資系技術者ならではの合理主義者だという。製油所の再編でも旧社のしがらみにとらわれずに合理的に議論を進めたと評価されている。

 だが、東燃と日石の下克上ともいえるトップ人事に、日石出身者内では不満もくすぶっている。「ご自慢のポルシェを乗り回し、ワイン通を気取る宮田氏。1日1000回の腹筋を欠かさないナルシシストの宮田氏に内心、反発心を抱く日石出身者は少なくない」(関係者)という。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…