「裏金維持法」政治資金規正法改正案が参院で可決…“第2自民”維新の迷走で国民ドッチラケ
■あわよくば与党入り…な下心を自民に見透かされ
裏金事件の追及で存在感を高める立憲民主党をライバル視していた維新は、馬場伸幸代表(59)が5月末に岸田文雄首相(66)と会談し、調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)の立法措置を講じること、政策活動費の領収書10年後公開-などを明記した文書に署名。馬場代表は「非常に大きな前進だ」と自画自賛し、自民の改正案に賛成した。
ところが、その後、自民の条文案では政策活動費の支出が50万円以下の場合は領収書の公開が対象外になるという抜け道が発覚。旧文通費改革でも自民が今国会での法改正を見送る方針を決めたことから、馬場代表は「(合意文書に法整備の)日にちが書いていないからやらなくていいという理屈は全く通用しない。国民に対する裏切りだ」と激怒する展開となり、維新は参院の特別委では一転して改正案に反対し、さらに岸田首相に対する問責決議案を参院に提出する事態となった。
同一の党が衆院で賛成した法案について、参院で反対に回るのは異例の上、自民、維新の両党首は合意文書まで交わしている。その相手(総裁・岸田首相)に対する問責決議案を出すのは前代未聞と言えるだろう。SNS上でも冷ややかな見方が少なくない。