小泉進次郎は「裏金議員の公認」が総裁選の“踏み絵”に…「推薦人40人以上」の背後に森&萩生田が暗躍

公開日: 更新日:

議員票「安倍派で40人集まった」

 政治資金の不記載があった現職議員らは85人。うち79人が安倍派だ。36人は処分された。総裁選が終われば、すぐに解散総選挙になだれ込むことが想定されるだけに、公認されなければ安倍派は大騒ぎだろう。

 もっとも、国民の一番の関心事は裏金事件だ。自民党が信頼を失った根本原因なのだから、総裁選でこれに厳しく臨まないでどうする、という話。だから、出馬を模索する野田聖子元総務相(63)も「自分の力で(選挙に)勝ってきませんか」と非公認を示唆した。斎藤健経産相(65)も「内輪の論理ではいけない」との認識を示した。

 そんな中、党内で注目されているのは、30日に出馬会見を予定している小泉進次郎元環境相(43)がどう発言するのかだ。「改革」「刷新」を打ち出すなら、裏金議員に厳しくあたらなければおかしいが、進次郎のバックには安倍派を裏で牛耳ってきた森喜朗元首相(87)がいる。

「進次郎さんを全力応援している森さんは、国会議員に片っ端から『進次郎をやってくれ』と頼みまくっています。自身の影響力を行使できる安倍派については『40人集まった』と豪語している。萩生田光一さん(60=前政調会長)も森さんの命を受けて動いています」(自民党関係者)

 進次郎は党員票で石破としのぎを削ることになるため、石破が弱い国会議員票で差をつけるには安倍派の“数”は歓迎だろうが、一方で裏金事件に厳しく斬り込めなくなる。

「裏金事件への対応が進次郎さんにとって『踏み絵』になってきた。『公認しない』と言えば拍手喝采だが、森さんの逆鱗に触れ、安倍派票が来なくなる」(前出の自民党関係者)

 さて、進次郎は森、萩生田、安倍派を斬れるのか。

  ◇  ◇  ◇

 進次郎の「後見人」として暗躍する森喜朗元首相。岸田首相の後見人のようにふるまってきたのに進次郎にシフトした思惑などを●関連記事『【もっと読む】小泉進次郎の「後見人」に森喜朗が暗躍…自民党総裁選このままでは安倍派は“草刈り場”』では詳報している。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    飛び交う玉木雄一郎代表「12月辞任説」…国民民主党ついに倫理委員会で“グラドル不倫”調査

  2. 2

    ふざけるな、石破政権もサラリーマン増税かよ!潰れたはずの「退職金課税」政府税調で再浮上

  3. 3

    ダイエー、イトーヨーカ堂…日本の小売りを支えた都市型総合スーパーが衰退した理由

  4. 4

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  5. 5

    玉木雄一郎氏に「包囲網」…“グラドル不倫”騒動収まらず、自民・立憲・財務省で思惑一致

  1. 6

    裏金自民「企業・団体献金の禁止」そっちのけで「個人献金の税制優遇」だあ?カネ集めのためなら“斬新策”次々

  2. 7

    どうなる?「トリガー条項」…ガソリン補助金で6兆円も投じながら5000億円の税収減に難色の意味不明

  3. 8

    野村証券のリテール営業が“崩壊危機”…社員が強盗殺人未遂で逮捕の衝撃

  4. 9

    自民裏金議員12人が“ドサクサ復権”の仰天! 党役職抜擢の全員が政倫審での弁明は拒否した面々

  5. 10

    物議醸す石破首相の「座ったまま握手」は外務省の大失態! 外交デビューにミソ、元国際情報局長バッサリ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇