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真保紀一郎経済ジャーナリスト

フジドリームエアラインズ(上)静岡県の航空会社に吹いた“神風”、地元の老舗・鈴与が親会社

公開日: 更新日:

■全国各地の空港ではグラハン要員が不足

 もう1つがグランドハンドリング(地上支援業務)の人員だ。いま全国の空港でグラハン要員が不足、そのため離着陸数を増やせない。ところが、静岡空港には余裕があった。そこで10年代に入ると中国インバウンドを乗せた中国機が続々と静岡空港を利用した。そのため同空港は、瞬く間に国際便が最も発着するローカル空港となり、FDAの搭乗者もそれに伴い増えていった。

 この神風により、FDAは16年3月期に初の黒字を計上。就航から7年後の快挙だった。黒字はそこから4期続いたが、そこをコロナ禍が襲った。FDAの客が消えた。=つづく

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