アベノミクスを礼賛…榊原経団連が献金呼びかけを再開
■「政策をカネで買うわけではない」と躍起になって否定
経団連からの絶賛に、安倍政権は呼応していく。
例えば税制。消費税についての経団連の方針が「着実な引き上げ」であるのに対し、安倍政権は税率を14年に8%、19年に10%と引き上げた。
その一方で法人税は下げた。実効税率は15年度に34.62%から32.11%に下げた後、段階的に下げていき、18年度は29.74%までになった。
日本には今、賃金格差の拡大や防衛費の倍増による増税など、数々の課題が重くのしかかっている。大本は安倍政権の政策にあり、経団連はその推進に献金という形で燃料をつぎ込んだ。
会員企業への献金呼びかけを復活する際の記者会見で、榊原は「『政策をカネで買う』といった低レベルな話では全くない。非常に心外だ」とも言った。だが、心外に思っているのは、豊富な資金を背景とした影響力を持っていない市井の人たちだろう。 (敬称略、つづく)