著者のコラム一覧
渡辺周Tansa 編集長

日本テレビを経て2000年に朝日新聞入社。17年にワセダクロニクル(現Tansa)を創刊、電通と共同通信の癒着を暴く「買われた記事」で、日本外国特派員協会「報道の自由推進賞」。寄付で運営し非営利独立を貫く。ご支援を! https://tansajp.org/information/10731/

経団連の要望「武器輸出解禁」が安倍政権で実現…米国と同じ道を歩むのは「愚かしい」と識者批判

公開日: 更新日:

「武器輸出3原則」から「防衛装備移転3原則」に

 2014年4月、安倍政権は「武器輸出3原則」を、「防衛装備移転3原則」に置き換えた。

 15年10月には防衛装備庁が発足した。自衛隊の武器調達や輸出を一括して担うようになった。

 法案は、衆議院安全保障委員会で審議した。独協大学名誉教授の西川純子(アメリカ経済史)は、参考人として参加。防衛装備庁の新設について、「軍産複合体」への道へとつながると批判した。

「防衛省が予算を獲得し、新設の機関、この防衛装備庁でありますが、これを民間企業に効率よく配分する過程で、日本の産業は急速に軍事化するだろうと思われます」

「そして、つくり過ぎた武器は海外へ売る。そのために武器輸出3原則は既に廃止されました。これは、日本が自前で武器を開発し、生産する体制づくりに向けて、法整備を着々と進めているということだろうと思います。この先に見えるのは軍産複合体であります」

「ミリタリー・インダストリアル・コンプレックス、これは有名な言葉でありますけれども。同じことを、アメリカはもちろんほかの国もやっているじゃないかと言われるかもしれませんが、しかし、アメリカの軍産複合体についていささかでも知識があれば、これを、日本でも、アメリカに見習って同じ道を歩もうというのは愚かしいと言うほかないわけであります」 =敬称略、つづく

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    PR会社社長ダンマリ一転、全部ブチまけ“逆襲”の可能性…note投稿は斎藤知事と事前合意済みか

  2. 2

    斎藤元彦知事の選挙収支報告書で露呈した“隠蔽工作”の跡 PR会社への支出は代表務める政治団体経由という不可解

  3. 3

    杉田水脈がハシゴ外され参院転出に“赤信号”…裏金非公認の免罪符「政倫審」弁明は現職のみ

  4. 4

    不動産投資信託「J-REIT」低迷のワケ…マンションさらに高騰、オフィスも堅調なのにナゼ?

  5. 5

    「日本電解」経営破綻が波紋…上場企業では今年初、再建の道筋いまだ見えず

  1. 6

    自民裏金議員にまた公選法違反疑惑…福島地盤元職の関係先が家宅捜索されたと地元紙スッパ抜く

  2. 7

    企業・団体献金「廃止」を拒む組織内議員の実態…前回参院選直前には労組関連から5.3億円

  3. 8

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  4. 9

    京成電鉄がオリエンタルランド株を一部売却…背景にある英アクティビストとの熾烈な駆け引き

  5. 10

    自民党ニンマリ…参院「裏金議員27人」出席の政倫審をNHKは“9時間”生中継するのか?

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  1. 6

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  2. 7

    豊作だった秋ドラマ!「続編」を期待したい6作 「ザ・トラベルナース」はドクターXに続く看板になる

  3. 8

    巨人・岡本和真の意中は名門ヤンキース…来オフのメジャー挑戦へ「1年残留代」込みの年俸大幅増

  4. 9

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  5. 10

    中山美穂さんが「愛し愛された」理由…和田アキ子、田原俊彦、芸能リポーターら数々証言