とんきゅう 矢田部淳社長(1)高1で人生の転機が…キッチンで指揮を執るシェフの姿に衝撃
「今でも鮮明に覚えています。お客さんはいっぱいで、すごい熱気の中、20人近い料理人に、シェフがイタリア語で指示する姿はとても格好よかった。この時、将来はシェフになることを決めました」
両親に「大学に行こうと思っていたけど、料理の道に進みたい」と切り出すと、すんなり「いいよ」と受け入れてくれた。
父が常々、口にしていた“教訓”があった。
「好きなことを一生懸命やればいい。その夢がかなわなくても、また好きなものを見つけて、チャレンジすることが大事だ」
高校卒業後、料理の専門学校に進むが、日本ではなく、英国だった。国際的な矢田部家らしい選択だった。 (つづく)
(ライター・五十嵐京治)