著者のコラム一覧
小林佳樹金融ジャーナリスト

銀行・証券・保険業界などの金融界を40年近く取材するベテラン記者。政界・官界・民間企業のトライアングルを取材の基盤にしている。神出鬼没が身上で、親密な政治家からは「服部半蔵」と呼ばれている。本人はアカデミックな「マクロ経済」を論じたいのだが、周囲から期待されているのはディープな「裏話」であることに悩んで40年が経過してしまった。アナリスト崩れである。

相次ぐJAL機長の飲酒問題で矢面に…鳥取美津子CA出身社長に問われる手腕

公開日: 更新日:

 JALは、4月にも、深酔いした機長1人がステイ先の米ダラスで騒ぎ、欠航するなど安全上のトラブルが相次いだため、5月に国土交通省から行政指導にあたる「厳重注意」を受けている。こうしたトラブルで矢面に立たされているのは、4月1日に新社長に就任したばかりの鳥取三津子氏だ。

■入社年に日航ジャンボ機墜落事故が発生

 鳥取氏は福岡県出身で、長崎県の活水女子短大英文科を卒業し、1985年にJASの前身・東亜国内航空(現JAL)へ入社した。キャビンアテンダント(CA)を長く務め、執行役員客室本部長、常務・専務を経て、グループCCO(最高顧客責任者)を務めた。「活水女子短大は2005年に廃校になりましたが、地元では有名な“お嬢さま学校”。規律も厳しくジーンズでの登校や喫煙も禁止されていたほど」(福岡県の企業経営者)という。鳥取氏はバレーボール部に所属するスポーツレディーでもあった。

 また、鳥取氏が入社した年には、日航ジャンボ機が群馬県の御巣鷹山に墜落し、520人が犠牲になる大事故が発生した。鳥取氏は、「当時、受けた衝撃は今も大変強く心に刻まれている。安全運航の大切さを次世代に継承していく、そういった強い責任感を今も持っている」と就任会見で強調した。安全運航と顧客重視の経営が鳥取氏の背中を押したことは確かだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 2

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  3. 3

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 4

    大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言

  5. 5

    マイナ保険証「期限切れ」迫る1580万件…不親切な「電子証明書5年更新」で資格無効多発の恐れ

  1. 6

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  2. 7

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  3. 8

    Mrs.GREEN APPLEのアイドル化が止まらない…熱愛報道と俳優業加速で新旧ファンが対立も

  4. 9

    「夢の超特急」計画の裏で住民困惑…愛知県春日井市で田んぼ・池・井戸が突然枯れた!

  5. 10

    早実初等部が慶応幼稚舎に太刀打ちできない「伝統」以外の決定的な差