自民“パー券裏金疑惑”で岸田首相ようやく派閥離脱も…決断遅すぎ、透ける「責任回避」の魂胆
■予算委員会の前に逃げた?
そんな“派閥大好き人間”の岸田首相が、一時的にとはいえ派閥を離脱する。本人的には大きな決断なのかもしれないが、世論へのアピールという点では逆効果になりそうだ。
「総理が派閥を抜けたからといって問題が解決するわけではないし、ズレていますよね。きょう衆参両院の予算委員会で集中審議が行われるので、派閥の裏金づくりについて追及された時に会長のままではマズイと逃げた印象になりかねません」(自民党無派閥議員)
これまで岸田首相は派閥のパーティー収入に関する疑惑について聞かれても、「各派閥の事情をよく知る人間が説明するべきだ」などと言って派閥任せにしてきた。岸田派会長としての責任を回避するため、派閥を抜けることにしたのか。
「自民党内には、岸田政権を支える麻生派・茂木派・岸田派の主流3派が、裏金問題に乗じて安倍派と二階派を潰す政争に発展するのではないかという疑心暗鬼の声もある。そういう懸念を振り払うためには、形式的にでも派閥を抜けて中立な立場でいた方がいいという判断でしょう。もっとも、国民からすれば『政治とカネ』は派閥ではなく自民党全体の問題です。派閥を抜けたり、派閥パーティーの自粛を要請するような小手先の対応では、国民の信頼は得られないでしょう」(政治ジャーナリスト・角谷浩一氏)
支持率下落がますます加速しそうだ。