自民“パー券裏金疑惑”で岸田首相ようやく派閥離脱も…決断遅すぎ、透ける「責任回避」の魂胆

公開日: 更新日:

■予算委員会の前に逃げた?

 そんな“派閥大好き人間”の岸田首相が、一時的にとはいえ派閥を離脱する。本人的には大きな決断なのかもしれないが、世論へのアピールという点では逆効果になりそうだ。

「総理が派閥を抜けたからといって問題が解決するわけではないし、ズレていますよね。きょう衆参両院の予算委員会で集中審議が行われるので、派閥の裏金づくりについて追及された時に会長のままではマズイと逃げた印象になりかねません」(自民党無派閥議員)

 これまで岸田首相は派閥のパーティー収入に関する疑惑について聞かれても、「各派閥の事情をよく知る人間が説明するべきだ」などと言って派閥任せにしてきた。岸田派会長としての責任を回避するため、派閥を抜けることにしたのか。

「自民党内には、岸田政権を支える麻生派・茂木派・岸田派の主流3派が、裏金問題に乗じて安倍派と二階派を潰す政争に発展するのではないかという疑心暗鬼の声もある。そういう懸念を振り払うためには、形式的にでも派閥を抜けて中立な立場でいた方がいいという判断でしょう。もっとも、国民からすれば『政治とカネ』は派閥ではなく自民党全体の問題です。派閥を抜けたり、派閥パーティーの自粛を要請するような小手先の対応では、国民の信頼は得られないでしょう」(政治ジャーナリスト・角谷浩一氏)

 支持率下落がますます加速しそうだ。

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    兵庫県パワハラ知事に残った選択肢は「議会解散」のみ…多数派工作で延命図るか?味方は“情報漏洩3人組”のみ

  2. 2

    国民民主党はやっぱり与党補完勢力だった! 企業・団体献金「存続」で自民党に塩を送る罪深さ

  3. 3

    あす旧統一教会に解散命令か? N国党に急接近の不気味、タダでは転ばない悪あがき

  4. 4

    国民民主党「パワハラ問題」ウヤムヤ決着狙いミエミエ…玉木代表が被害者に言い放った“隠蔽圧力”発言

  5. 5

    兵庫県・斎藤知事パラハラ認定にも無敵の“居座り” 「公務多忙」理由に第三者委報告書にコメントしない厚顔

  1. 6

    茨城県知事の異常な県政を朝日も毎日も報じない不思議…職員13人が自殺?重大事件じゃないか!

  2. 7

    自民党の商品券配布「原資は官房機密費」は33年前からの慣習か…過去の暴露資料に“痕跡”残る

  3. 8

    斎藤元彦知事パワハラ認めてもお咎めナシ…鉄面皮“居直り作戦”にも兵庫県議会の動きが鈍いワケ

  4. 9

    玉木代表が描く国民民主パワハラ問題の“火消しスケジュール” 真相究明より参院選への影響最小化を優先

  5. 10

    米トランプ自動車25%追加関税は日米貿易協定違反では? ちゃぶ台返しで日本一人負けのトホホ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 2

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  3. 3

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  4. 4

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  5. 5

    阪神・藤川監督が酔っぱらって口を衝いた打倒巨人「怪気炎」→掲載自粛要請で幻に

  1. 6

    巨人・小林誠司に“再婚相手”見つかった? 阿部監督が思い描く「田中将大復活」への青写真

  2. 7

    早実初等部が慶応幼稚舎に太刀打ちできない「伝統」以外の決定的な差

  3. 8

    「夢の超特急」計画の裏で住民困惑…愛知県春日井市で田んぼ・池・井戸が突然枯れた!

  4. 9

    フジテレビを救うのは経歴ピカピカの社外取締役ではなく“営業の猛者”と呼ばれる女性プロパーか?

  5. 10

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された