麻生暴言が号砲に…ポスト岸田レース最右翼の上川陽子外相に高市早苗氏が“対抗心”メラメラ
八王子市長選で安倍派に「貸し」?
そんな「麻生-上川」ラインを意識しているのが、次期総裁に意欲マンマンの高市経済安保担当相だ。前回2021年の総裁選では安倍元首相が高市氏をゴリ押し。議員票だけでは次点につけた。
「仲間が少ない高市さんとしては、総裁選出馬に必要な推薦人20人を集めるため、次も安倍派の支援が欲しい。21日投開票の東京・八王子市長選では、地元選出で安倍派の萩生田前政調会長に請われ、現職閣僚ながら応援入り。結果、裏金事件の逆風の中、自公推薦の候補が当選。『貸し』をつくった格好の高市さんは、総裁選で安倍派の支持を取り付けたと踏んでいるのかも知れません」(永田町関係者)
これで、上川VS高市による麻生派と安倍派の“代理戦争”になるかと思いきや、どうもそんな雲行きではない。かつて、高市氏が安倍派を飛び出した経緯から、今なお双方の関係は修復に至っていない。安倍元首相の死後はなおさらだ。
さらに高市氏は27日、自身のユーチューブチャンネルで、会場建設費膨張が批判されている大阪・関西万博について「延期・縮小」論をぶって話題になったが、これが党内の不評を買ったようだ。
「高市さんは延期や縮小を決断できない総理をクサしたのでしょう。『私なら決断できる』と言わんばかりに『ポスト岸田』をアピールしたのです。閣僚が政府の事業である万博を批判するなんて非常識。党内では『センスが悪い』と批判が上がっています」(前出の官邸事情通)
スタンドプレーへのブーイングに耐えられなくなったのか、30日の会見で高市氏は万博について「首相を信頼してお任せしたい」とトーンダウン。早くも「女の戦い」の勝敗は決したか。
いずれにせよ、裏金事件で解党的出直しを迫られる中、今の自民党には政争にかまけている暇などないはずだ。