広島・大竹に移籍決意させたマエケンの去就と右肩の弱点
その日を見据えての「決断」なのだろう。
広島の大竹寛(30)が12日、球団との交渉を経て正式にFA権の行使を表明。「カープ(残留)も含めて考えたい」と前置きしたうえで、「他球団の話も聞いてみたい」と、移籍に前向きであることを明かした。
今季は10勝(10敗)をマーク。2年連続2ケタ勝利を収めたことから、楽天、ソフトバンクなどが獲得に乗り出すとみられている。この日、大竹の獲得について質問された巨人・原沢球団代表も「ドラフトで即戦力を獲得できなかったことを考えると、(先発の)穴を埋めていく候補になる」と話している。広島を飛び出せば条件は良くなるだけに、移籍に踏み切る可能性は高いのだが、理由は「カネ」だけではないという。同僚・前田健の「去就」も絡んでいるようだ。
今季、15勝(7敗)を挙げた前田は、早ければ来オフにもポスティングシステムでのメジャー移籍がウワサされている。広島は今年16年ぶりの3位で、来季以降はリーグ優勝が目標となる。
前田がいなくなれば、広島は大竹が投手陣の軸となる。シーズン終盤に前田が中4日で何度も先発させられたように、大竹にも大きな負担がのしかかる。それを見越しての「FA宣言」ともっぱらだ。