ベルギーに逆転勝利! 日本代表「劇的大変身」3つの秘密
2つ目は「フォワード陣の蘇生」だ。点の取れるストライカーを探すことが、日本代表の急務だった。東アジア杯得点王柿谷は、DFの裏に抜け出すセンス、ワンタッチコントロールの巧妙さ、トップスピードからのシュートのうまさでザックのお気に入りとなった。しかし、東アジア杯以降は5試合で無得点。柿谷はW杯先発1トップの最有力候補だったが、オランダ戦では先発の座をFW大迫勇也(23)に奪われた。それがオランダ戦以降の「選手考案の新攻撃システム採用」で中盤が活性化。FW陣の蘇生につながった。
相手ゴール前に張り付き、ポストプレーも堅実にこなすタイプのFW大迫は、先発したオランダ戦で1ゴール1アシストの大活躍。柿谷も負けてはいない。ベルギー戦でヘディングシュートを決めた後、後半18分には右サイドの長谷部からのボールを足先で絶妙浮き球パス。DFの背後に抜け出した岡崎が右足ボレーシュートを決めた。岡崎にとって6月のコンフェデ杯メキシコ戦以来のゴールである。
「今回の欧州二連戦で大迫、柿谷、サイドアタッカー系の岡崎と、それぞれタイプの違うFWが結果を残した。強豪相手のゴールに選手はもちろんのこと、チームにとっても大いなる自信となった」(前出の六川氏)