ベルギーに逆転勝利! 日本代表「劇的大変身」3つの秘密
そして3つ目は「ボランチの不安解消」。オランダ、ベルギー戦で高評価を受けたのがC大阪で柿谷とチームメートのMF山口蛍(23)である。オランダ戦の前半は長谷部と組んで守備に専念。後半からは長谷部に代わって投入された遠藤を巧みにフォロー。ベルギー戦の前半も長谷部とコンビを組んで攻守に奮闘した。不動のボランチコンビである長谷部、遠藤とのマッチングの良さをアピールした。
「年齢的な衰えが見られる33歳の遠藤、29歳の長谷部のパフォーマンス低下は明らか、特に遠藤はスタミナが心配。ボランチの新戦力不足が、ザック日本の不安要素だった。そこに山口がハマった。オランダ戦のように長谷部が前半の45分を、遠藤が後半の45分を担当すれば、体力的にもキツくないのでフルスロットルでプレーできる。山口に使えるメドが立ったのは大きな収穫です」(前出の記者)
もちろん、「オランダ戦もベルギー戦も、あくまで親善試合で、交替枠も多い。強豪に負けなかった、ザック日本は強い、W杯本大会でも勝ち進めるに違いないと判断するのは早計です。きちんと問題点を検証しながらレベルアップに励んで欲しい」(六川氏)のは当然。
それでも、紆余曲折を経ながら正常進化を感じさせたザック日本。本大会に向け、少しは期待が持てるのではないか。