桐光松井君は我々にとっても大きな存在だった

公開日: 更新日:

 今夏、7月6日から1週間ほど記録的な猛暑日が続いた。その前の週の練習試合で松井君はセンバツ優勝の浦和学院に18奪三振で完封勝ち。今思えば、ここがピークだったのではないか。連日気温が35度以上になり、最後の追い込みができなかったのではないか。暑かろうが、ウチのエース伊藤将司(2年)はとにかく走らせた。直前のこの時期に楽をすると、大会途中でスタミナが切れてしまうのだ。

 迎えた準々決勝で私は、浅間大基(2年)を普段の3番から2番に変更した。松井君からは1番から4番までで点を取るしかない。浅間を攻撃的な2番に据えることで、犠打をしないという考え。これが奏功した。4番の高浜祐仁(2年)の同点ソロ、浅間の逆転2ランの2本塁打で3─2。よく勝ったが、松井君はやはり本調子ではなかった。

■準備していた「秘策」

 実は土壇場で1点をもぎ取る「秘策」も用意していた。2死一、三塁で三塁走者が足が速い選手の時限定の作戦だ。松井君は一塁へ緩い牽制球をよく放る。ホワーンと投げるか投げないかの時、三塁走者がスタートを切る本盗だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  2. 2

    清原果耶ついにスランプ脱出なるか? 坂口健太郎と“TBS火10”で再タッグ、「おかえりモネ」以来の共演に期待

  3. 3

    だから桑田真澄さんは伝説的な存在だった。PL学園の野球部員は授業中に寝るはずなのに…

  4. 4

    PL学園で僕が直面した壮絶すぎる「鉄の掟」…部屋では常に正座で笑顔も禁止、身も心も休まらず

  5. 5

    「ニュース7」畠山衣美アナに既婚者"略奪不倫"報道…NHKはなぜ不倫スキャンダルが多いのか

  1. 6

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 7

    フジ火9「人事の人見」は大ブーメラン?地上波単独初主演Travis Japan松田元太の“黒歴史”になる恐れ

  3. 8

    ドジャース大谷 今季中の投手復帰は「幻」の気配…ブルペン調整が遅々として進まない本当の理由

  4. 9

    打撃絶不調・坂本勇人を「魚雷バット」が救う? 恩師の巨人元打撃コーチが重症度、治療法を指摘

  5. 10

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した