キャッシュマンGMも「リスクは承知」 マー君の不安材料は何か
「昨季の登板過多? 不安は否定しないが、タナカの才能と年齢、スカウトの報告を含めてリスクを承知で獲得すべきだと考えた」
田中に161億円を投じたキャッシュマンGMはこう言った。ヤンキースが田中に対して抱く「不安」とは何か。
「キャッシュマンの右腕といわれるビリー・エプラーGM補佐が、田中を視察するためにわざわざ来日。作成したスカウティングリポートには、田中のある欠陥が記されていたそうです」と、さる代理人関係者がこう続ける。
「あの投球フォームは右手首に想像以上の負荷が掛かる、このままいけば2年以内に故障する可能性が高いという内容だったらしい。コントロールや変化球の切れ、精度はダル以上。非の打ちどころのない投手だが、ただ一点、田中の右手首の使い方が気になるというのがヤンキースの見立てだったといいます」
田中は才能にあふれているばかりか、まだ25歳と若い。ヤンキースは仮に田中が故障したとしても、7年間というスパンで見れば、投資に見合うだけの働きをするとソロバンをはじいているようなのだ。
いずれにせよ、故障も織り込み済みでこれだけの大金を積めるのは金満球団ならではか。