ダル3被弾 難敵アスレチックス戦で露呈した「配球」の弱点
昨季のサイ・ヤング賞候補右腕、レンジャーズ・ダルビッシュ有(27)に暗雲である。
21日(日本時間22日)のアスレチックス戦は過去に3本塁打を浴びている5番モスに一発を許すなど、序盤に3失点。珍しく制球も不安定で球数がかさみ、6回を投げ終えたところで降板した。同地区のライバルから12年5月以来となる、2年ぶりの白星はならなかった。
これでアスレチックス戦は、8試合に登板して1勝6敗、防御率4.52。敵地「オー・ドットコー・コロシアム」に限れば10.23に跳ね上がる。
特定の相手にここまで打ち込まれるのは、単に相性だけでは片付けられない。
「バッテリーの配球に問題があるからです」とスポーツライターの友成那智氏がこう続ける。
「アスレチックスにはリードオフマンのクリスプ、ラウリー、モスら左の好打者が少なくない(両打ち含む)。いずれもローボールヒッターで、ダルが低めに変化球を投じても捉えられてしまう。長打を警戒して低めに集めるのが逆にアダとなっているのです。ここ数年のアスレチックスは、かつてのマネーボールから脱却し、盗塁など機動力を重視している。単打をきっかけに、大量失点につながりやすい」