恐るべき強心臓 日ハム大谷「エース兼4番」は秒読み段階
現時点で有力視されているのは、中6日のうちの3日目と4日目にDHとして試合に出るプランらしい。
これまで登板と登板の間に異常が生じながら野手として起用してきたのは、患部が投手としては問題でも野手としてはさほど問題にならない箇所だったからだという。出場は本人の希望でもあった。
首脳陣は5番・投手で出場した昨年の広島戦に続き、今年の交流戦でもセが本拠地の試合は投手兼中軸で起用する青写真を温めている。
こうなると大谷の最終目標でもあるエース兼4番が、一時的ながら今季中に実現する可能性は高い。
大谷は通常、野手の最後に打撃練習をする。投手の練習をした後にバッティングをやるケースが多いためだ。
この日の試合前もそうだった。中田の後にグラウンドに出てきて、外国人のミランダと共にフリー打撃。アップを始めるソフトバンクナインの目の前で平然と、打撃投手の投げる球を繰り返し打ち返した。
「相手チームの選手が見守る中、打撃練習をするのは結構プレッシャーになる。だからこそ2、3年目の若手はできるだけ早く打ちたがる。なのに何の気負いもてらいもなく練習できるのは物事に動じない、精神面が強い証拠」と、近くで見ていた評論家は舌を巻いた。
思えばプロ入りしたとき、評論家諸氏がそろって猛反対する強烈な向かい風の中、堂々と二刀流に挑戦したいと言って実行した心臓の持ち主。エース兼4番で起用されたとしても、当たり前のような顔をして、この日のように結果を出すかもしれない。