日ハム 中田翔の“怠慢プレー”叱れない首脳陣の体たらく
日本ハム7年目の中田翔(25)は、チーム内で日本人選手唯一の長距離砲。4番として本来ならリーダーになってしかるべきなのに、ナインを牽引するどころかブレーキになることもしばしばだという。
ベンチが追い上げムードで盛り上がれば、リーダーは先頭に立って声を出し、ナインの士気を鼓舞する。中田はしかし、自分の打撃が思うようにいかないと、ひとりふてくされ雰囲気に水を差すことも珍しくない。チームで義務付けられている守備位置への全力疾走を怠ることもある。
■腫れ物扱い
そんな中田に対して首脳陣はまるで腫れ物に触るよう。以前なら福良ヘッドコーチ(現オリックス)がマンツーマンで中田を「おまえが引っ張らなきゃアカンやろ!」と叱り飛ばしていた。が、いまの首脳陣には栗山監督を筆頭に中田を怒れる人がいない。厳しくしないから、本人も現状のままでよしとしてしまう。
この日(18日)のロッテ戦が典型で、チームは中田のミスによって勝てる試合を落とした。
同点の六回無死から中越え二塁打で出塁。次打者ミランダの左飛でハーフウエーまで飛び出すと、チンタラ帰塁。二塁で憤死してチャンスの芽を潰した。続く近藤に二塁打が飛び出したから、試合後の中田が「ただ、油断していただけ。きょうはボクのせいで負けた」とうなだれたのは無理もなかった。
栗山監督は「あってはならないプレーもあった」と言ったが、だったらなぜ、本人にお灸をすえないのか。中田がいつになってもリーダーになれないのは、「すべてこっちの責任」(栗山監督)と放任する首脳陣にも問題がありそうだ。