粘りの投球で9勝目も…アスレチックスがマー君を“丸裸”
クオリティースタートは12に伸ばす
新人右腕は、マウンド上でさぞかし面食らったに違いない。ヤンキース・田中将大(25)が5日(日本時間6日)のアスレチックス戦に登板し、6回を1本塁打を含む5安打1失点で9勝目(1敗)をマーク。チームの連敗を4で止め、勝率5割をキープした。
相手のアスレチックスは名物GMであるビリー・ビーン氏のもと、独自の統計的手法を用いてチーム編成を行うことで知られる。ドラフトやFA市場で獲得するのは特色のある選手ばかりだ。ビーンGMの方針から、特に野手は守備力にはある程度、目をつぶり、長打力があって選球眼に優れた選手を集める傾向にある。限られた予算でチーム運営を強いられているからだが、毎年、年俸総額はMLB30球団の中でも下位ながら、それなりに結果を残している。今季も開幕から好調で、この試合の前までリーグトップの勝率(6割2分7厘)でア西地区首位をひた走っている。
今季、総額161億円で入団した田中は、年俸総額約79億円(メジャー27位)の相手打線に苦しめられた。少ない球数でできるだけ長いイニングを投げるため、早めに追い込んで最後はストライクゾーンを外れる変化球で打ち取るのがこれまでのパターンだった。