浮足立った戦いばかりの阪神 原因は株主総会の重圧?
勝つには勝ったが、スッキリしない試合だった。
12日のロッテ戦は、八回に代打新井良の3点適時打で逆転し、そのまま逃げ切った。負ければ貯金ゼロという大ピンチを何とか切り抜けたものの、2度もロッテにリードを奪われるなどなかなか主導権を握れない試合展開。「野球で一番面白いのは8-7のスコア」と言ったのは、元米大統領のフランクリン・ルーズベルトだが、和田監督は終始、表情が硬かった。
交流戦は投手陣の不調もあり、7勝11敗と失速。首位巨人には3.5ゲーム差とジワジワと引き離され、4位中日とは2差。Bクラス転落も現実味を帯びてきた。直近の12カード中、11カードで初戦を落として波に乗れないばかりか、3日の楽天戦は九回表まで3-0でリードしていたにもかかわらず、4点を奪われてサヨナラ負け。関西のスポーツ紙から「和田采配不可解」などと指揮官がヤリ玉に挙げられることもあった。
その阪神の親会社である阪急阪神HDは13日、株主総会を行う。一昨年は、城島、小林宏というFA補強した選手が戦力にならず、中年男性の株主から「不良債権」と突き上げを食らった。2位で迎えた昨年はすでに「不良債権」も一掃されており、平穏無事に終わったとはいえ、親会社も球団も現場も、この株主総会には神経をすり減らしているという。
最近の阪神の浮足立った戦いぶりは、株主によるプレッシャーが影響しているのかもしれない。ひと山越えた14日からの西武戦からは、本来の阪神タイガースの実力を見せてくれればいいけど。