右ひじ重症 マー君「トミー・ジョン手術」なら今季絶望も
デビュー戦からの活躍ぶりに米メディアの多くは早くから新人王、サイ・ヤング賞の筆頭候補に挙げるなど、強烈な印象を残したが、田中の右ひじは知らず知らずのうちにむしばまれていたようだ。
キャッシュマンGMは「ヤンキースは投手の靱帯断裂への対処で成功例がある」としたが、リハビリが順調にいかず手術となれば、1年以上は投げられなくなる。
7月8日(現地)、メジャー初登板した和田(カブス)は同じ左ひじの靱帯部分損傷で2012年5月に手術を受けた。ショウォルター監督は「来季、チームで投げてくれることを期待する」と話していたが、昨年5月に復帰したものの球威、制球力は戻らず、メジャーで登板できるまで2年以上を要している。
松坂(メッツ)もレッドソックスに在籍していた2011年6月10日に、右ひじに腱の移植手術を受けた。1年後の6月9日に復帰したが、そのシーズンは1勝7敗。剛球は戻らず、今季は変化球主体の投球に転換している。他にも田沢(レッドソックス)、藤川(カブス)などメジャーに来てひじを痛め、手術を受けた日本人投手は少なくない。
手術となれば成功しても1年のブランクは避けられないし、スピード、変化球の切れなど、往年の力が失われるケースも少なくない。田中は野球人生最大のピンチに見舞われたことになる。