ブラジルを粉砕 ドイツに期待かかる“W杯のジンクス破り”
もちろん90年イタリア大会以来、24年ぶりにW杯の決勝に進んだアルゼンチンが、無為無策でドイツと対戦するワケはない。何と言っても宿命のライバル・ブラジルで開催されるW杯で通算3度目の優勝のチャンスである。3位決定戦に回って意気消沈のブラジル国民の眼前で「どうだ! まいったか!」とW杯優勝トロフィーを掲げたいと強く念じ、悪質ファウルも辞さず! とフルパワーでドイツに立ち向かってくるはずだ。
「アルゼンチンは、ドイツの慢心などにも期待したいところだが、そういった部分と一番無縁なのがドイツです。ブラジル戦でドイツはどうして攻撃の手を緩めなかったのか? ドイツのサッカー選手には、生まれながらにして決して手を抜かない、絶対に諦めない、という感覚が根付き、それが最後に勝つのはオレたちだ! という強い信念につながっている。大量リードしたので手加減するという意識はみじんもない。端的に言うと、勝者のメンタリティーがドイツ人には普遍的に備わっている。アルゼンチンはメッシを筆頭に選手全員が120%の力を出し切ることが、ドイツ相手に勝利する最低条件といっていいでしょう」(鈴木氏)
決勝戦まで中3日のアルゼンチンより、ドイツは1日休みが多く、疲労も軽減される。やはりドイツに不安材料を探すのは今のところ難しい。