歯の治療を受けるならクスリに注意(2)【抗凝固薬/抗血小板薬】抜歯で出血が止まらなくなる可能性

公開日: 更新日:

 心臓や血管の病気があったり血栓の産生を予防する目的で「血液をサラサラにする薬」を服用している人は、歯科治療で注意が必要だ。

 血液をサラサラにする薬は「抗凝固薬」(ワーファリン、DOACなど)と「抗血小板薬」(バイアスピリンなど)の2種類があり、日本では約700万人が使用していると推定されている。

 心筋梗塞脳梗塞などの予防や、静脈血栓塞栓症の治療、心臓弁膜症で人工弁置換術を受けた人にも使われる。

 日頃からそれらの薬を服用している人は血液をサラサラにする作用によって、抜歯などの出血を伴う外科的な歯科治療で出血が止まらなくなるリスクがあるのだ。小林歯科医院院長の小林友貴氏は言う。

「そのため、かつては治療前に薬を処方している担当医に確認し、一定期間だけ休薬してから外科治療が行われていました。しかし、歯科治療のために休薬したことにより心筋梗塞で死亡した事例や、抗凝固薬を中断すると1%が重篤な血栓塞栓症を発症するといったデータが報告され、休薬はリスクが高いことがわかりました。そこで現在は休薬せずに、止血を徹底したうえで外科治療が実施されています」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大逆風の田中将大まさかの〝浪人〟危機…ヤクルト興味も素行に関する風評が足かせに

  2. 2

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  3. 3

    楽天・田中将大の二軍テスト続行を明言…“外様”今江監督ならではの「常識的判断」

  4. 4

    「(菊池雄星を)高1で超えてやる」 天性の負けず嫌いが花巻東に進学した“本当の理由”

  5. 5

    斎藤元彦知事&代理人弁護士「時間差会見」のあざとさ…二人揃ってPR会社美人社長をバッサリ切り捨て

  1. 6

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  2. 7

    斎藤元彦知事が百条委トンズラで大誤算!公選法違反疑惑に“逃げの答弁”連発も「事前収賄罪」の可能性

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    「終わらない兵庫県知事選」の行方…新たな公選法違反疑惑浮上で捜査機関が動く“Xデー”は

  5. 10

    斎藤元彦知事代理人の異様な会見…公選法違反疑惑は「桜を見る会前夜祭」と酷似、期待されるPR会社社長の“逆襲”