ブラジルを粉砕 ドイツに期待かかる“W杯のジンクス破り”
南米大陸で開催されたW杯で欧州勢が優勝したことは一度もない――。
このジンクスが破られようとしている。
難敵オランダをPKの末に破った南米の雄アルゼンチンが、日本時間14日早朝(4時)キックオフの決勝戦に名乗りを上げた。
しかし、相手が悪過ぎた。攻撃のネイマールと守りのチアゴシウバの飛車角落ちとはいえ王国ブラジルを7-1で粉砕した欧州の強豪ドイツである。世界中のサッカーファンが「絶対的にドイツ有利」と思っていることだろう。本当にそうなのだろうか?
日本人でただ一人、ブンデスリーガ1部でヘッドコーチの経験のある鈴木良平氏が「故障明けのMFのシュバインシュタイガーとケディラ、FWクローゼの復調具合がレーウ監督の悩みだったが、3人とも試合を重ねるごとにベストフォームを取り戻しており、現時点で攻守ともにドイツに不安材料はないと言っていい」とさらに続ける。
「アルゼンチンは、攻撃が完全に大黒柱FWメッシ頼みになっており、そのメッシは準決勝のオランダ戦でMFデヨングの徹底マークにあい、ドリブル突破を図ろうとすると2人、3人と囲まれてはボールをロストすることが多かった。ドイツはボランチ、CBにオランダよりも良質の選手を揃えている。オランダ戦で何も出来なかったメッシが、ドイツ相手にゴールを量産するとは考えにくい」(鈴木氏=前出)