勝つには勝ったが8三振 阪神藤浪が首位巨人の新たな“天敵”
■勝負どころであと2回対戦の可能性
ゲーム差は2.5に広がったとはいえ、阪神戦は8、9月に2カード、計6試合を残している。ローテがこのままなら、藤浪とは勝負どころであと2試合対戦する。毎回対戦しているメッセンジャーや能見とは違い、情報が少ない藤浪の攻略は、佳境に入る優勝争いのカギを握る。
巨人はメッセンジャーに0勝4敗、岩田に1勝2敗。これが8勝10敗という分が悪い対戦成績に直結している。
原監督は特定の打者に打たれ続けたり、同じ投手に何度も抑えられることを嫌う。だから、ミーティングを主導するスコアラー陣にもプレッシャーがかかる。今月に入り、こんなことがあった。
試合前、4割近く打たれている対戦相手の打者に「バットが長いんじゃないか」と関係者を通じて、イチャモンをつけた。長さを聞き出すと、「41か42インチです」との返答。プロ野球の規定は42インチ(約106センチ)までだから、全然問題はなかった。関係者によると、スコアラー陣は原監督に「打たれ過ぎだろ」とチクリとやられたという。なかなか抑えられない焦り、上向かないチーム状況が、こんなところに表れている。
短期決戦のクライマックスシリーズまで考えると藤浪対策は必須。これからスコアラーは、剛腕の情報収集に奔走することになりそうだ。