阪神は自力優勝消滅…藤浪を沈めた巨人の徹底“待球作戦”

公開日: 更新日:

■初球ストライクを悠然と見送り

 今季2度目の対戦のポイントは「見る」ことだった。CSまで見据え、ボールを選球しながら、データを取っていたのだ。

 巨人は三回に2巡目の7番・隠善がスイングするまで、計15人が初球を見逃した。藤浪が投げた5回打者23人で、初球から打ちにいったのは3人だけ。ボール球もあったが、初球のストライクを悠然と見送った打者が10人もいた。積極的な打者が並ぶ巨人打線では異例のこと。ベンチから「初球は待て」の指示が出ていたことは明らかだった。

 藤浪からの四死球は3。「見た」おかげで8三振を食らったものの、二回までに4得点。狙い通り、5回で89球を投げさせた。

 球数が多く、四球で自滅することが多い巨人先発の沢村が、自軍の「待球作戦」を参考にしたかはともかく、114球でわずか2安打。1年2カ月ぶりとなる完封勝利をマークした。

「心技体そろえばこういう投球ができる」と指揮官。あるいはこの作戦、藤浪の攻略以上に、沢村に効果があったのかもしれない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動