2試合ではっきり アギーレに求められる「本田外し」の決断
■チーム構想に合わず、若手も伸びなくなる恐れ
攻撃面では代表2試合目の武藤と1試合目の柴崎岳(22=鹿島)がゴールを決め、スポーツメディアは「アギーレの選手起用ズバリ」と持ち上げるが、この2試合で新監督は「手応えを感じられなかったはず」とサッカージャーナリストの森雅史氏が続ける。
「たとえばザッケローニ監督時代には、左サイドで崩して右のFW岡崎が決めるといったストロングポイントが早い段階からあった。しかし、この日はブラジルW杯を経験したFW大迫勇也と柿谷曜一朗も良さを出せず、これから効果的な攻撃パターンが生まれるかどうか、アギーレ監督は実感を得られなかったことでしょう」
アギーレ監督自身も、デキの悪かったMF本田圭佑(28=ミラン)をフル出場させているようでは、今後に大きな不安を残す。ドイツサッカー協会公認S級指導者ライセンス保持者の鈴木良平氏がこう言う。
「新指揮官はハードワーク、走力、運動量、献身性、球際の激しさなどを選手に求めているが、どれも本田には備わっていない。本田が代表にいる限り、若手は王様・本田に遠慮し、持てる力を発揮できない状況も想定される。アギーレの速やかな決断に期待したい」
1分け1敗で船出したアギーレ・ジャパン。前途は多難だ。