カージナルスの浮沈握る“問題児”ピアジンスキーの起用法
14日(日本時間15日)のナ・リーグ優勝決定戦第3戦ジャイアンツ戦に、「7番・捕手」で今ポストシーズン初出場を果たしたピアジンスキー(37)。
4打数無安打と期待を裏切り、レッドソックスで同僚だった先発ラッキーをリードしきれなかったが、メジャーきっての嫌われ者といわれるだけに、使い方によっては毒にも薬にもなりそうだ。
今季途中にレッドソックスから戦力外通告を受け、7月にカージナルスと契約。右手親指を痛めるなど故障がちだった正捕手モリーナに代わって23試合でマスクをかぶった。ドジャースとの地区シリーズはメンバーから外れたものの、モリーナが右手親指痛を再発。勝負強い打撃を買われてリーグ優勝決定戦からベンチ入りした。第2戦では、そのモリーナが左脇腹を痛めたため、今後はピアジンスキーの出場機会が増えるとみられる。
■打者へのささやき術も巧み
マシーニー監督はメジャー17年目のベテランに正妻の代役と期待しているが、チーム内の評判は芳しくない。途中から加入しながら、チームに溶け込もうとせず、クラブハウスではナインとのコミュニケーションを避けるようにスマホの画面に見入っている。試合前に恒例となっているモリーナを中心としたバッテリーミーティングに参加しないこともあったそうだ。マスクをかぶったときに、投手陣との意思の疎通が図れないとはいえ、持ち味を発揮すれば正妻の穴を埋めるに十分な働きは期待できる。