バレー部員窃盗で東レ出場辞退 「連帯責任」はなぜまだ残る

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 まだ、こんなことやっているのか。バレーボール、プレミアリーグ男子の東レは12日、所属選手の王金剛(30)が窃盗容疑で逮捕されたため、都内で開催中の全日本選手権の出場を辞退。同日に予定されていた豊田合成との準々決勝は中止となり、豊田合成がベスト4に進んだ。

 王容疑者は中国の遼寧省大連出身。高岡第一高から東海大へ進み08年に東レ入り。11年に帰化した197センチの長身セッターは、日本代表の一員でもある。

 王容疑者は10日夜、パチンコ店で男性客が置き忘れた財布から14万円を抜き取った姿が防犯カメラに映っており、本人も犯行を認めている。

 愚かなチームメートのおかげで、真面目な選手たちが連帯責任を取らされることになったわけだが、それにしても、こんな責任の取り方は時代錯誤ではないか。スポーツライターの工藤健策氏がこう言う。

「近年は高校野球も、1年生部員の不祥事により、まったく関係ない3年生が大会に出られないということはなくなってきた。事件とは無関係の者が割を食うことの弊害を理解してきたからでしょう。ところが企業スポーツでは、江戸時代の5人組のようなことが今も行われている。個人主義の欧米では考えられない行動です。今回のオーバーアクションは、ひとりの部員の不祥事に連帯で責任を取るというより、会社のイメージダウンを抑えるためではないか。企業イメージを守るための過剰反応と思えてなりません。こんなことが当たり前のように行われるのであれば、スポーツをサポートする企業はますます消えていきます」

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