日本に打撃 米と「国交回復」で高騰するキューバ人選手の価値
米国とキューバの歴史的な和解はメジャーリーグも敏感に反応した。
大リーグ機構は17日(日本時間18日)に「この重要な問題を注視し、政策転換がキューバ関連ビジネスに影響を与えるなら、各球団に情報を伝えていく」との声明を発表。各球団に対してキューバ人選手の獲得には、これまで以上の慎重さを求めた。
これまでMLBでのプレーを希望するキューバ人選手は第三国に亡命してメジャー各球団と契約。選手によっては荒波の中、いかだをこぎ、命がけで亡命をはかるケースもあった。国交正常化後はキューバ人選手による移籍の活性化も予想されるが、そんな単純なことではないという。
17日付の「CBSスポーツ」(電子版)など複数の米メディアによれば、国交回復後もキューバ政府はトップクラスの選手の移籍を認めない方針だという。選手の「保有権」はキューバ政府が保持し続け、メジャー各球団が獲得を希望する場合、キューバ当局との交渉になる。選手の年俸の約75%は政府の取り分になる。キューバ政府が1ドルでも高くメジャーに選手を売ろうと考えるのは当然。