キューバ若手が続々亡命 ベテランに大金積む日本球界の悪癖
キューバ若手有望選手の亡命が、今年に入って相次いでいる。
今年6月、13年WBCの日本戦で大隣(ソフトバンク)から本塁打を放った強肩、俊足がウリのヤスマニ・トマス外野手(23)がキューバを脱出。メジャー移籍を前提に亡命したかと思えば、同じくWBCキューバ代表だったアンディ・イバネス(21)も先日、海を渡った。
13年WBCのキューバ代表に名を連ねた選手の亡命は、イバネスでなんと5人目。トマス、イバネスはいずれも20代前半で、「将来の代表を背負って立つ野手」と国内で目されていただけに、両者の流出に政府関係者もショックを隠し切れない。
キューバといえば、今季から日本への選手派遣を解禁。亡命のリスクを負わず、「政府公認」で稼げるようになった。それでも将来を嘱望される若手の亡命が相次ぐのは、メジャーで稼げるカネが日本とはケタ違いだからだ。
11年にキューバからドミニカ共和国に亡命、アスレチックスと契約したヨエニス・セスペデス(29=現レッドソックス)は、今季年俸約10億5000万円。昨年亡命して、今季ホワイトソックスに入団したホセ・アブレイユ(27)は6年総額70億円という巨額契約を結んだ。