前ロ軍・青木宣親 起用法に悩み「食事が喉を通らなかった」
そんなチーム状態を一変させたのは6月末に加入したラウル・イバネス(42)でした。メジャー19年目のベテランで人格者として知られる選手です。チームは前半戦最後の地区首位タイガースとの4連戦で1勝3敗と負け越し、球宴明けにはレッドソックスに3連敗。チームの惨状を目の当たりにして、試合後のミーティングの際に、イバネスが「こういう時こそ、チームが一つになる必要がある」と訴えたのです。
今、振り返れば後半戦始まってすぐに連敗してしまったのがチームの分岐点だったと思います。その後、8連勝するなど勢いづき、チーム内に「行けるんじゃないか」という雰囲気が漂い始めたのもこの頃でした。
チーム状態は上向いても、僕自身は悶々とした日々を過ごしていました。試合終盤、僕に代わってジャロッド・ダイソン(30)が代走や守備固めで起用されることがありました。ダイソンは俊足(14年36盗塁)で守備範囲も広いですが、僕も守備、走塁ともに自信はありました。途中で交代させられるのは悔しく、食事が喉を通らなかったり、眠れないほど悩んだりもしました。