日ハム大谷がおしゃれに変身も 「外出許可制」延長の裏事情
もっとも、大谷は、しゃれっ気が出てきたからといって女遊びや酒で身を持ち崩すタイプではない。たまの休日も合宿所で筋力トレーニングをしているくらい。「練習が面白い」と公言し、外出許可制もまったく苦にならないと話している。「大谷は投手と野手、2つのポジションをひとり占めしている。結果として同僚の食い扶持を減らしているわけで、二刀流を貫くならそれなりの覚悟を持ってやりなさいというフロントや栗山監督の激励でしょう」とは前出のOBだが、あえて大谷ひとりに外出許可制を課し続けるのは、あるいは他の選手に改めてプロ意識を植え付けるためではないか。
プロ野球界に入った以上、若くても野球でメシを食っていく個人事業主だ。いっぱしの社会人の外出を制限すること自体がそもそもアナクロというか時代錯誤でも、いまのプロ野球界には自分が野球でカネを稼いでいるという自覚のない選手があまりにも多い。
ちょっとマスコミにチヤホヤされただけで、自分をスターや芸能人と勘違い。芸人と一緒にチャラチャラしたり、タレントや女子アナの尻を追い掛けるのに夢中な輩はごまんといる。野球でメシを食っている以上、朝から晩まで、それこそ女性を口説いている最中も野球のことを考えてしかるべきなのにそれをしない。野球より遊びに精出す選手がいかに多いか。時代錯誤なお灸を据えない限り、彼らのアタマの中身は変わらない。これは日本ハムの選手に限ったことではないだろう。
大谷は幸い、そういった連中とは一線を画している。だからこそ日本ハムの首脳陣は外出制限が苦にならない大谷を通して、他の選手たちにハッパをかけているのではないか。だとすれば大谷に対する外出制限の延長は、いまの若手選手のプロ意識がいかに希薄かを物語っていることになる。