去就決まらぬ鳥谷に業を煮やす阪神 チーム作りもままならず
「鳥谷の去就が決まらなければ、現場も編成も身動きが取れない。不動の遊撃レギュラーである鳥谷が出て行けば、ポジションの大きなシャッフルが必要になる」と言うのは、阪神OBの福間納氏だ。
「鳥谷が出て行けば、選手の大きな配置転換が必要。特に中堅から遊撃へのコンバート案が出ている大和については、早急にポジションを決めてやらないと、スッキリしないと思う。この1月はキャンプ前の貴重な準備期間。遊撃か中堅かで自主トレの内容も変わってくるわけですから。他の選手も同じこと。西岡は中堅コンバート案を拒否しているけれど、中堅を誰にするのか、やっぱり大和を残すのか、福留を右翼から持ってくるのか、若手を競わせるのか、もしくは補強をするのか。さまざまなことが先送りになってしまう。どこかチーム全体が宙に浮いた感じが続けば、キャンプがうまくいかない可能性も出てくる。これは、鳥谷ひとりの問題ではなく阪神全体を揺るがす問題だと思います」(福間氏)
仮に鳥谷が残留を選択した場合、戦力的なマイナスは防げても、結論を引き延ばした波紋は生じる。「あれだけメジャー、メジャーと言っておいて残るのか」「結局、カネかよ」といった声も出てくるだろう。
セではヤクルトが相川の巨人移籍による人的補償の結論を8日にも出すと見られており、阪神だけが編成の大枠を固められないでいる。球団創設80周年のメモリアルイヤーはスタートでいきなりつまずいた格好だ。