アジア杯惨敗なのに…アギーレ手腕に“再評価”気運の不思議
「UAE戦でアギーレ監督が無為無策指揮官であることがハッキリした」とスポーツライターの平野史氏がさらに続ける。
「1次リーグ3試合とまったく同じ先発、布陣でUAE戦に臨んだ。敵将のアリ監督は、日本のCB吉田麻也(26)、森重真人(27)がスピードに難があり、背後をとられやすいことを見抜き、足の速いサイドアタッカーFWマブフートを最前線に置き、思惑通りに前半7分、日本DF陣を置き去りにして見事な先制点を決めた。守りでも見事な手綱さばきだった。日本の左SB長友佑都(28)と3トップ左のFW乾貴士(26)が連係し、UAEの右サイドを何度も突破すると守備力の高い左MFアル・ハンマディを右サイドに移し、長友と乾の連係プレーを遮断した。後半20分、アギーレ監督が身長185センチFWの豊田陽平(29)を投入するとアリ監督は、身長191センチのDFアハマドをピッチに送り出し、豊田との空中戦対策を施した。UAEは、ボール支配率もシュート数もCK数もすべて捨て、ただ日本に勝つための戦術を練り、監督も選手も忠実に実行した。準決勝で地元オーストラリアの前に力尽きましたが、有能と評価されるのはアギーレ監督ではなく、どう考えてもアリ監督でしょう」