初実戦1球降板の山本昌 「現役続行」が中日にもたらす波紋
これでも「野球選手」といえるのか。
中日の山本昌(49)が3日、初の実戦となった教育リーグのソフトバンク戦に四回から登板。初球を投げた直後に顔をしかめ、そのまま降板した。右ヒザ靱帯を痛めたとの診断だが、もう限界だ。
プロ32年目の左腕は昨年、たった3試合(1勝1敗)しか投げず、ほとんど戦力にならなかった。それでも中日は山本の希望を聞き入れ現役続行を認めた。4度の優勝に貢献した功労者であり、落合GMに「引退のタイミングは自分で決めろ」と言われたからだ。
山本は今季1勝すれば世界最年長勝利記録(元フィリーズのモイヤーの持つ49歳5カ月)を更新する。本人は世界記録を花道にユニホームを脱ぐつもりなのだが、若手や中堅にとっては、もはや“お邪魔虫”も同然。
例えば、選手会長の大島は昨オフ、年俸更改でモメにモメた。前年は7500万円から減額制限ギリギリ25%減の5625万円まで年俸を下げられたから、昨年は141試合で球団記録の186安打、自己最高でリーグ4位の打率(.318)をマークし大幅増を期待した。ところが、5625万円から1775万円増の7400万円という「微増」に激怒。「(年俸)調停にも行く覚悟です」とケツをまくり、落合GM就任2年目で初の保留者となった。